初秋の雲辺寺に登る、その2、お遍路さんたちとすれ違う

一升水はベンチが4つも整備されていて休憩するにはうってつけです。

後のベンチに座られていた先客の若者に声をかけて、私も手前のベンチに腰を下ろしました。

普通の格好をされているので、てっきり登山者かと思ったらお遍路の若者で、なんでも8月18日に四国入りされたそうです。今年はお盆後からヶめちゃくちゃ暑かったので、さぞや大変だったろうと思います。雲辺寺には南側の池田から登ってこられたそうで、池田からの遍路道は知らなかったので、お尋ねすると地図を見せてくれました。お遍路さん用に詳細な地図が出ているんですね。

どうやら池田からの遍路道は雲辺寺の西の方、林道に出てくるようで、県境歩きをしている時にそういえばそんな道がありました。

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若者は愛知から来られているそうですが、歩き過ぎて足が痛いのだと話していました。お遍路歩きはしたことないのでわかりませんが、アスファルト道の上を歩くのは山道と違い、足への負担も大きいのだろうと思います。

10分以上休憩していたので早く行かなければ思い、若者に「お気をつけて」と言い、歩き始めました。

進行方向右側にムベが木々に絡まってムベの実が実っているのが数個見えました。実りの秋ですね。

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↑アセビに早くも花芽が上がっています。

まだ開花まで半年もあるのに、自然は用意周到です。

この辺りは、前回登った時に三角点を踏むために何度か行ったり来たりした場所なので記憶に残っています。

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その手前に何やらハギらしき小さな花が咲いています。

ハギもいろいろ種類があって、私がすぐにわかるのはマキエハギぐらいです。

帰宅して調べると、これはメドハギのようでした。葉に特徴がありますね。

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普通のヤマハギも咲いていました。

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樹間から瀬戸内海が見えていて、ちょうど伊吹島が見えます。

そういえば、先ほど休憩していた一升水も瀬戸内海が良く見えるのに、お遍路の若者と話をしていたため、撮影しそびれたのでした。

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歩いていると、今度は目の前に大きなムベの実がぶら下がっていました。

ムベは確か去年も山で見かけたので久々に食べましたが、11月ぐらいにならないと熟さないですね。

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この辺まで登ってきたら、道沿いにお地蔵さまが立っていて、これは丁石にもなっています。

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登りの階段がちょっと急になってきました。

しかも階段の下の土がえぐれていて、これは最近よく降る大雨のせいですね。

登っていると、ちょっと年配の単独女性のお遍路さんが下って来られるのにすれ違いました。お年を尋ねると昭和24年生まれと言いますから、うちの主人と同じ年です。5回に分けての区切りうちの最後だそうです。雲辺寺の登り下りはきついと思いますが、今までに焼山寺の遍路ころがしなども歩かれているでしょうから、心配はなさそうです。それにしても、今年の冬にもここを下られる年配の単独女性のお遍路さんにお会いしましたが、最近、多いんでしょうかね。

訳あり?とも思いますが、そんな深刻そうな雰囲気ではなかったです。

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12時32分、十二丁の丁石のところにベンチがあったので、ここでもう一度水分補給の炒めの休憩をしました。5分間です。

先ほどの休憩時に若者と話し込んだもので、用意していた冷たい飲み物を飲むのを忘れていました。この日は下界は32℃迄気温が上がるという暑い日で、登り初めは汗をしっかりかきました。

登り初めが標高200mにも満たず、暑かったですが、標高500mを超える辺りから涼しくなってきました。

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雲辺寺までの距離は3キロを切りました。

道沿いににアカマツが多くなってきます。

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遍路道には時々、味わいのある句がかかっていますね。

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ここの丁石は割れているのか、割られたのか?

東讃の方でも見たことがありますが、廃仏毀釈のためにこんなことになったのでしょうか?

人為的なものなら、ちょっと悲しいです。

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道端にいきなりツチアケビが現れました。

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どちらかというと、花の方が見たかったですね。

覚えておいて、花の時期に登ろうかとも思いますが、覚えていられるかな?

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ヤマジノホトトギスの葉っぱも出てきましたが、花は咲いていません。

そのうち、運が良ければ見られるでしょう。

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これはシロオニタケというのかな。秋の初めに山を歩くとよく見かけるキノコですが、確か毒キノコでした。

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そして、とうとう花の咲いているヤマジノホトトギスに会えました。

いつもだと8月末に見ていますから、終盤雄型なのは仕方ありません。

これが今年最初で最後のヤマジノホトトギスとの出会いでした。

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