恒例となった晩夏の四国カルスト散策、その4、ヒナノキンチャク
ヒナノキンチャクは私にとっては9年前に亡くなった山友達のTさんとの思い出の花です。
8月31日が彼女の命日です。がんと分かってから一年ほどで亡くなったのですが、なくなる一ヶ月ほど前に自宅で最後の日々を過ごしていた彼女が遊びに来てほしいというので訪れました。四国カルストは彼女のお気に入りの場所で、私も一緒に良く行きましたが、マクロレンズを購入していた彼女はその時にも、最後にヒナノキンチャクを見てみたい、撮ってみたい」と言っていました。
でも、その時は彼女も私も自生地を知りませんでした。彼女が亡くなってから数年たって、私も初めてヒナノキンチャクをこの目で見たのです。彼女にも見せてあげたかった・・・
そんな思い出のあるヒナノキンチャクですが、今年はとても良い状態なのを見られました。
↑高知の山仲間の方が、その前に行ってくださっていたので、まずまずいい状態が見られるかなとは思っていたのですが、私が見に行き出してからではいちばんいい状態だったと思います。
まず株数が多い。
雨の少ない年は日当たりのよい場所で咲くこの花は、貧相な株になってしまい、株数も少ないのですが、今年は高知は良く雨が降ったので、環境が良かったようです。
↑最初はこんな株を撮影していたのですが・・・・
これは下の方にキンチャクもしっかり出来上がってますね。
でも、上の方には蕾もある状態です。
ひとしきり撮影した後で周囲を見てみると、あっちにもこっちにも咲いているではないですか。
株数も例年より多いですが、一つの株に茎が5本ぐらいも出ていて、花数が多いという印象を受けました。
↑向かって右側の花序はまだキンチャクができていないです。
葉には細かい毛が生えているのもよくわかりました。
一つの花の中にピンクもあれば黄色もあるという色彩の取り合わせはさすがにヒメハギ科ですよね。
↑ヒナノキンチャクの大きさがわかるかと思い、傍らの植物も入れてみました。
傍らの植物が特に大きいのではなく、ヒナノキンチャクが小さいのです。
草丈は10センチ~15センチぐらいでしょうか。
天気も良く、この小さな花を撮影するのに最適な日でした。
次回までにはTさんの形見で頂いたマクロレンズが使えるように、マウントアダプタを買わなくては・・・
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