天狗塚~牛の背~亀尻峠へ下る、その5、初めての亀尻峠に下ってきた

天狗塚までは来る人は多いのですが、牛の背まで周回する人は少ないようで、この日ももちろん貸し切りでした。

昔は牛の背から下る道は道標も何もなく、よほどこの辺りを歩いている人でなければ下れなかったようです。

今は亡きTさんがこの辺りの山域に詳しかったので、はるちゃんとたまたま天狗塚でお会いした時も、堰堤までの下りをTさんが案内したのでした。

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GPSが普及した今、GPSを持ち、おまけに道標まであれば、初めての人でも歩けるというものです。

Pa012968↑正面に矢筈方面を眺めながら、気持ちの良い笹原を下っていきます。

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何とも言えない眺めです。

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下には祖谷の集落が見えていて、高度感が半端ないですね。

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西を見ると樹林が見えます。

オコヤトコにはあちら方面に行ったような記憶があります。

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カメラを構えるRさん、

いよいよ牛の背の独特な稜線も見納めですね。

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東にはかすかに色づき始めた樹林

矢筈方面は昼間は稜線に少しガスがかかっていましたが、この頃には再びすっきりと見えています。

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この下りの道も以前よりずっと良くなっていました。

以前は笹に覆われていて見えない穴や石などがないかと、歩きにくかったものですが、今では足元がすっきりと見えます。

もうすぐ笹原は終わり樹林に突入です。

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樹林に入ると、笹の中でリンドウが咲いていました。

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アカマツの結構大きな木が出てきて、ツタウルシが絡まって紅葉しています。

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実が生ってるとAさんが教えてくれて、実を撮影します。

ツタウルシの果実って初めて見ました。

どんどん下っているとブナも出てきたので「アオベンケイはあるかな?」と言ったところ、Aさんが「ナイスタイミングです。アオベンケイがありますよ」と。

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私がアオベンケイのことを話したとたんに、アオベンケイが着生したブナが出てきたのです。

徳島のブナには良く着生してますから・・・

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いっぱい見えましたが、残念なことにもう花が終わってました。

西黒森で見た時は開花前だったのですが、なぜか開花中の花がなかなか見られません。

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アオベンケイ撮影中のRさん

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その後もなだらかな尾根を下ります。

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登りでも見ましたが、下りでもツタウルシの紅葉が見られました。

Pa013002↑針葉樹の林を下っていきますが、ちょっと急斜面になってきました。

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13時48分、標高1460mまで下ってきました。

まだ尾根を下り続けるようですが、亀尻峠まで距離は1420mとなりました。

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どこかで堰堤へ下る分岐があるはずだけど?と思いながら下っていきます。

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14時8分、一升瓶が木につけられている箇所に下ってきました。

これは何かの目印みたい。

この界隈は確か一升瓶やお茶碗が道標代わりに置いてあったのを思い出しました。

しかもここから下の尾根はえらく急なので、周囲を見回すと東に向いてトラバース道があるようです。

するとAさんから「こっちだよ」という声が・・

やはり尾根ではなく、トラバース道のようです。

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このトラバース道がザレ場になっているので慎重に進みます。

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↑道はあるようなないような?

足を滑らしたら、命がないとは言わないまでも。ちょっとした怪我ぐらいはしそうなので、ストックで支えながら歩を進めます。

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↑赤まるで囲んだ部分が間違えやすいポイントです。

尾根をそのまま北西に下らずに北へ伸びる尾根へと乗らないといけません。

地図上の1221と書いてある箇所の手前です。

その直後に大岩のところに出てきました。

↓ここには標高1220mと書かれた道標があって、これが今から乗るべき尾根の方角を示しています。

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↑亀尻峠まで1キロを切りました。

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振り返ると大岩があって以前はここが堰堤への分岐でした。

今はロープで通行止めにしてありました。工事のためらしいです。

8年前に堰堤から牛の背に登った時にもジグザグの道が危なっかしいと自分で書いてありました。

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↑そして8年前にもやはり道標代わりの置いてあった一升瓶。

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無事に亀尻峠へ向かう尾根に乗ったら、後は一本道です。

途中、木々の切れたところから塔ノ丸が良く見える場所がありました。

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地図を見ていたら亀尻峠の手前で登り返しがあるなぁと思っていましたが、この登り返しが結構ありました。

最後の最後で登りと言うのは精神的にきついですね。

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下に林道らしきのが見えてきたので、そろそろ峠に着くようです。

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最後の急な下り坂を下ったら・・・・

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14時44分、Aさんが待つ峠に下ってきました。

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↑ここが初めての亀尻峠ですね。

道標があるので間違いなし。

登山口まで1400mありますが登山口ってどこのこと??

よく歩いたので、峠で一服しましょう。

昔は祖谷の人たちが往来したのでしょうが今では山歩きする人、それもよほどのもの好きしか歩かないかも・・・私も堂ヶ森で御一緒したばんぶうさんが勧めてくれなかったら、来ることもなかったかもしれません。

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14時54分、最後の歩きにかかります。

あとはほぼ林道歩きですから・・・・

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ここからの道はばんぶうさんに教えていただいたように車で来たとしても切り返しに苦労する道でした。

道の上にはシバグリがいっぱい落ちていて、袋があったら拾って帰りたかったほどでした。

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花はほぼないけど、小さなコナスビの花が咲いてました。

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真っ赤なガマズミの実も楽しみながら・・・

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時折歩いた天狗峠方面の稜線が見えます。

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道は台風のせいか荒れていて、四駆でもこれはこれたかどうか・・・

歩きにして正解でした。

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クリの木が折れていて、青いイガがあったので、お土産に少しいただいてきました。

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花はシロヨメナが少し咲いていたぐらいでした。

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15時32分、登山口と書かれた場所まで下ってきました。

亀尻峠の登山口という意味のようです。「この登山道は十分な装備、体力および時間がない人は行かないようにしてください」と書かれてありました。

こんなのを見たら、慣れない人は怖気づきますね。

10年ほど前にはこの山域はあまり来ないでほしいというような雰囲気があったのですが、道標が立ったということ自体、登山者を受け入れてくれる方向へと変わったようです。有難いですね。

この後、カメラのバッテリー切れになったので予備バッテリーはあったのですが、スマホで撮影します。

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↑西山林道へもうすぐ合流するというところで、土砂が大量に落ちていました。

これでは四駆の車でも到底入れません。

堰堤にデポして正解でした。

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15時44分、西山林道に合流しました。

やれやれ・・・林道歩きもあとちょっとです。

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西山林道からは矢筈方面の眺めを楽しみました。

この後、アケボノソウなどが出てきたので、やっぱり一眼のバッテリーを交換し、花など撮影しながら歩きました。

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↑15時55分、Aさんの車をデポした堰堤に戻ってきました。

これで本日の歩きは終了です。

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すでに到着されていたAさんがこの日も冷たいコーヒーとデザートまで用意して待ってくださっていました。

ありがとうございます。

何もかもお世話になってばかりの私たちは頭が下がる思いでした。

この後、Rさんの車を駐車した場所へと戻りましたが、登山口にはまだ2~3台の車がありました。

小屋泊まりの方たちもいらっしゃるのでしょうね。

8年ぶりの天狗塚は念願の亀尻峠へ下るというおまけもあり、久々に剣山系を満喫できた山行でした。

次回はこの日見た花をまとめてみたいと思います。

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