花は少なくても楽しかった白山、その12、不明のボクチはテマリフジアザミだった、そして無事下山

甚之助避難小屋では室堂の小屋で作ってもらったお弁当を頂きました。

考えたらこの日は朝4時起きですから、すでに結構な運動をこなしてますからね。

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上の方を見上げると、かなり高い位置に黒ぼこ岩が見えていました。

あそこ迄登るのですから、砂防新道も侮れませんね。

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そろそろ出発しようと思っていた時、座っていたベンチとテーブルの横に、見たこともない花が見えました。

これはボクチの仲間?

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まるっきりわからない植物なので、葉もちゃんと撮影しておきます。

かなり大きな頭花でインパクトのある花です。

11時18分、甚之助避難小屋を出発しました。

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この辺り、2年前の7月にはノビネチドリなどが咲いていたと思うのですが、今はトリカブトが咲いていました。

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ミソガワソウも少し咲き残っています。

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これはオニシモツケの咲いた跡ですね。

オニシモツケは豪雪地帯に多い植物なのか、以前、朝日岳の下りで見ていました。

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ゴゼンタチバナの赤い果実が砂防新道でも見られました。

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しばらくすると、ハクサンカメバヒキオコシも出てきました。

これは前日、観光新道の登り始めでたくさん見ていた花ですから、かなり標高が下がってきたということでしょうね。

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↑センジュガンピの咲き残りですが、もう綺麗な個体はさすがに見られませんでした。

これも2年前の7月には花盛りでしたから咲いているだけでも驚きです。

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ハクサンカメバヒキオコシにもアサギマダラが停まっていて、これは何とかピントが合いました。

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ノコンギクも出てきました。これはもう高山植物とは言えませんね。

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すると、甚之助避難小屋で見かけた謎の花もがまた咲いていました。

この花を帰宅してから調べてみました。最初はボクチかと思ったのですが、フジアザミというアザミを画像だけで見たことがあって、こんな感じだったと思い、調べてみたら、「テマリフジアザミ」というアザミだとわかりました。

このアザミは総苞片が大きく反り返るのが特徴だそうです。

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勿論、全体像も撮影しました。

アザミは苦手なのですが、こういう特徴のあるアザミなら覚えられますね。

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登山道がいったん、作業道を渡るようです。

これが台風のせいだったようです。

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作業道を渡って、再び、登山道に出たら、ススキが見えました。

こうなるともう高い山という感じはしませんね。

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クサボタンの果実・・・

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キツリフネも出てきました。

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12時30分、中飯場まで下ってきました。

少し休憩を取ることにします。

近くにいた方が、IDのカードを吊るしていて、白山の関係者?のようで、普通の登山者ではないようにお見受けしたので、アキギリのことをお尋ねしてみました。前日に観光新道の登り始めでアキギリを見ていますが、中飯場までの道中にアキギリが咲いていたかどうかをお尋ねしたのです。すると、アキギリをご存じなかったようで、小さな図鑑を取り出して調べてくださってる様子。ということは咲いてなかったということでしょうか。

となると、いったん、別当出合まで下った後に、もう一度観光新道をちょっとだけ登り返さないといけないかな…などと思ったりしました。前日は早朝だったので、花の色がうまく出ていません。

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12時40分、別当出合目指して、最後の下りにかかりました。

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オトコエシが咲いていて、これはもう普通の山地の花です。

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すると少し下っただけで、アキギリが咲いていました。

先ほどお尋ねした方はこれが目につかなかったようですね。

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その後も次々とアキギリが咲いていて、これで観光新道を登り返す必要はなくなりました。

これは四国でも中国地方でも見られない花なので私にとっては貴重な花です。

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↑13時2分、一方通行が始まります。

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登山道法面にイケマが咲いていました。

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そして、これは珍しいものが見られました。

アカバナの果実です。

綺麗な種髪をしていますね。

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つり橋と別当出合の建物の屋根が見えてきました。

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13時15分、一方通行が終了しました。

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吊り橋までの間にはクサボタンがまだ花を咲かせていました。

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長いつり橋を渡ります。

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途中、上の方を見上げますが、御前峰は見えません。

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鳥居が見えてきて、やれやれ、無事に下山できました。

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前日はまだ未明の中を歩いたので気づきませんでしたが、白花のゲンノショウコが咲いていたんですね。

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下山届を出して、自販機で冷えた飲み物を買って飲みました。

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↑13時41分、駐車場に着きました。

この後、白峰温泉が定休日で二日間の汗をすぐに流せずに困りましたが、永平寺温泉というところで温泉で汗を流しました。

帰りの道中もいろいろあったのですが、一番困ったのは、名神が集中工事とかで、八日市インターから栗東インターまでが通行止めになっていたことです。否応なくした道に下ろされて、仕方なく暗い中ナビで一般道優先設定にして栗東インターまで走りましたが、その後、眠くなってしまい、あちこちで仮眠しながら帰ってきました。帰宅は朝6時でしたが、帰るなり、鉢の花たちが枯れる寸前だったので水やりでした。

水やりを引き受けてくれた夫に文句言おうかとも思いましたが、快く、山旅に送り出してくれたのだから、もちろん文句は言いませんでしたよ。(^^;)

コメント

おはようございます。
お天気と珍しいお花にも恵まれ、とても素敵な山行でしたね。
ご自宅までの運転、お疲れさまでした。
さて、先ずはテマリフジアザミですが、室堂で夕食をご一緒した方から、「大きなアザミを甚ノ助避難小屋で見かけた」と伺いました。
けっこう見立つところに咲いていたようですね。
私は、国立科学博物館植物研究部の『日本のアザミ』で見て知っていましたが、実物を観たことがありません。
白山には植物の固有種がないと言われています。もしかしたらこのアザミが唯一の固有種かもしれませんね。
https://www.kahaku.go.jp/research/db/botany/azami/detail.html?no=94

次にトリカブトですが、白山に分布するトリカブトについては先日申し上げました。
今回白山の山地帯から高山帯までを歩いて気づいたことですが、市ノ瀬周辺のトリカブトと甚ノ助避難小屋付近のトリカブトでは、花の色が違いました。
私のブログでこれから詳しく書いていこうと思います。
キツリフネは、私も中飯場の上辺りで見かけました。観たのはここだけでした。普通のツリフネソウは、釈迦岳登山口付近の登山道や林道脇でたくさん観ました。
アキギリも山地帯でたくさん観ました。数としてはハクサンカメバヒキオコシが優勢でしたね。
アカバナの果実を教えていただき、ありがとうございました。これまで気にかけてもいませんでした。種子にきれいな毛がついているのですね。
白峰温泉の総湯は火曜日が定休日でしたね。国道を石川県側へ進むといくつも温泉があるのですが、福井県側のことは知りませんでした。永平寺温泉を覚えておこうと思います。
私は昨夜自宅へ戻りました。これから洗濯などの合間に写真を整理して、ブログを書き始めたいと思います。アップできるのは深夜か明日の朝になると思います。

shuさん、こんにちは。

昨夜、白山から帰宅されましたか。お疲れ様でした。
私の方は、明日は石鎚山系の山にちょこっと登る予定です。

テマリフジアザミ、以前からご存じでいらしたのですね。さすがです。
私はどうもアザミの仲間は苦手であまり覚えられないのですが、ボクチの仲間は好きなのです。
テマリフジアザミを最初に見た時は、これはどう考えてもボクチだと思い込んでしまいました。
こんなアザミは見たことがなかったからです。

名前を調べる際に、ボクチを総当たりしましたが、どうもこういうボクチはありませんでした。
そこでフジアザミのことを思い出していろいろ調べていたら、すぐにわかりました。
調べると、白山周辺の林道沿いでも咲くようですね。

今回の白山山行ではご覧になれなかったようですが、来年はぜひともご覧になれるといいですね。


トリカブトですが、私が中飯場でお会いしてアキギリのことをお尋ねした方は、トリカブトも白山では高山と山すそに同じトリカブトが咲くんですと仰っていました。ちょっと疑問に思いながら聞いていたのですが、やはり高山と山すそでは違うものなのかもしれませんね。

今回は普通の赤いツリフネソウを白山周辺では見かけなかったので、赤いのは九州や中国地方だけに分布するのかと思いましたが、そうではなく釈迦岳の山すそで見られるのですね。まだまだ思い違いや見てないものがたくさんあります。

永平寺温泉は帰途に就く前にあわよくば永平寺観光でもと思って向かっていたら温泉がありました。
肝心の永平寺は門前迄行ったのですが、夕方5時までだったので時間が足りず諦め、次回のお楽しみにとっておきます。

福井方面は折立に向かう時と特急雷鳥の車窓から眺めたのと今回で3度目でしたが、一向宗の栄えた土地柄か独特の暮らしぶりが推察されました。

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