念願かない寒峰から落合峠を縦走、その3、寒峰山頂はお花が増えていた
西寒峰と寒峰の間の鞍部を寒峰峠というそうで、昔は大師堂跡があったらしく、交通のかなめだったのでしょう。
こちらを参照
それが今では見渡す限りテンニンソウの草原になっていました。その間にもイケマが生い茂り、歩くとイケマのツルに引っかかって転びそうになりました。
↑寒峰峠から西を見ると見渡す限りテンニンソウです。
5年前はこの少し向こうにシコクブシが咲いていたのですが、今回はシコクブシも見られませんでした。
テンニンソウの繁殖力の方がシコクブシの繁殖力を上回っているのではないかと思います。
東を見てもこれまたテンニンソウ
真っ白な入道雲がいやでも「夏山」を登っていると感じさせます。
峠にはほかのお花が見られないので、仕方ない、山頂に登るとしましょう。
登り始めたらヤマジノホトトギスが1輪
それでもこれが今季の初見なので、嬉しかったです。
シカに食べられずに残っていたんですね。
ほかにはは赤いキノコが生えているぐらい・・・
やがて、見覚えのある大ブナの森に差し掛かりました。
以前の登山道は尾根筋の大ブナの横を通っていましたが、数年前から尾根を通らずに下を通っています。
↑大ブナ撮影中のRさん
他にもこの界隈には大ブナが多いです。
この後、テンニンソウに覆われてしまい、道がわからなくなるところがありました。
↑ここ、登山道なのです。
登山道がテンニンソウで見えないので、下の平坦地を歩くのかな?いや、こんなところを歩いた記憶がないし…などと思ってしまいました。
↑こんなところに道があるなんて思えないでしょうがあるのです。
一昔以上前なら、笹で道が見えないということがありましたけど、徳島の山ではテンニンソウが道を覆い隠していました。
まばらな樹林の中を登っていくと、稜線に出るなぁと、これは覚えていました。
何しろ寒峰は8度ほど登ってますが、バリエーションルートから登ることが多く、まともな登山道から登っている回数は数えるほど。
ようやく山頂直下の笹原に出たと思ったら、キンミズヒキが咲いていました。
展望も開けて剣山系が見えてきました。
第一フウロ発見・・・・
嬉しいことに、これ以後、シコクフウロがササのあちこちで咲いてました。
明らかに5年前よりシコクフウロは増えています。
花を撮影していたら、いつの間にか後ろから単独の若い男性が来られていてびっくりしました。
こんな時期に寒峰に来る人なんて絶対にいないだろうと思っていたもので・・・実際、5年前は登りも下りも誰にも会わなかったのです。今はyamapのおかげで若い登山者が増えて、夏の寒峰なんて超マイナーな山にも来るんですね。
勿論、先に行っていただきましたが、その方は周回ルートを歩かれるそう。
ササの中で楚々と咲くツリガネニンジンを上から撮影しました。
ツリガネニンジンも縦走路では結構見ました。
矢筈や滝下の天狗、三嶺なども見えています。
稜線歩きの醍醐味ですね。
3輪まとまって咲いているタカネオトギリ。
タカネとつくだけあって、これは標高が高い場所に来ないと見られません。
11時22分、ツリガネニンジンが咲いている山頂に到着。
山頂に着いてすぐに撮影した前烏帽子方面です。
先ほど追い抜いて行った単独の若者は山頂で休憩もしなかったのか、すでにかなり下を下っているのが豆粒ほどの大きさで見えました。↑画像にも拡大すると若者が写っています。
私たちも今から歩いていく方面ですが、この後すぐにガスってしまいました。
剣山系にもガスがかかり始めたので、急いで撮影します。
穂が上がり始めたススキと剣山系
8月に入ると、山はもう秋の気配が漂いますね。
↑山頂にはツリガネニンジンがいっぱい咲いていました。
5年前より明らかにいろいろな花が増えていました。
シカが愛媛の山に移動してしまったのかな?なんて、この時は喜んだのですが・・・
同じく、山頂で咲いていたホソバシュロソウ
山頂のタカネオトギリは無数の蕾がありました。
5年前にも撮影してましたが、山頂の草にとまっているキリギリスの仲間?
キンミズヒキやツリガネニンジンといった秋の花が咲く中でお昼を食べますが、それまでの休憩で思いっきり水分を取ったので水腹なのか、おにぎり一個が食べられませんでした。
そろそろ、出発しようかという頃になって、ガスが晴れて青空が出てきました。
青空が出たので、急いで記念撮影も・・・・
眼下に見えるのは祖谷の集落ですね。
11時49分、先はまだまだ長いので、そろそろ出発するとします。
ガスが出ているのは、この先の稜線歩きにとってはきつい陽射しを受けずに済むので、ありがたいかも、ですね。何しろ、私は前夜、暑さでばててしまうのを夢にまで見たのでした。
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