最高のアケボノを見ながら大登岐山まで縦走、その1、慌ただしく山行が決まった
大登岐山という山の名前を知ったのは実はずいぶん前のことです。
主人の友人の方で、以前は山登りをされていた方が愛媛と高知の県境の山を歩かれていたようで、大登岐山とか東光森とかいう山名を聞いてはいました。20年ほど前の話です。その方と一緒に山を登ったのは山登り復帰して3年か4年ぐらいまでで、その後はその方もあまり山には行かれてないようです。ついで、大登岐山という名を耳にしたのは、岡山の山仲間の方に、赤星とか東赤石から銅山川を隔てて南に見える山々の中でひときわ特徴のある形の山を「あれは大登岐山」と教えていただいたのです。岡山の方に四国の山の山名を教えていただくなんて、四国で山に登っているものの端くれとして恥ずかしいとその時思ったのは覚えています。いつかは自分もあの山域に登らなくてはと思ったものです。
高知と愛媛の県境の山には、まずは4年ほど前に大森山に登りました。その後も大森山~佐々連尾山と歩くにつけ、猿田峠から西にそびえる峰々が気になります。まずは玉取山ぐらいなら何とかなるかなとは思ってました。
去年の夏に高知の山仲間のAさんと東赤石山に登った折に、同じ小学校の5つ後輩だと分かったSさんが来られていてばったりお会いしました。Sさんはご出身がそちら方面のようで、あの辺の土地勘もお有りのようです。「大登岐山に登られたことはありますか?」とお尋ねしたら登られているそうなので、いつか案内してくださいとお願いしたのです。高知のAさんも大登岐山にはまだ登られておらず、誰かに案内してもらわないといけないねと、私とよく話していたのです。
3月に山仲間のRさんと三頭越えを歩いた時に、そのSさんと再会しました。「大登岐山を案内する件、忘れてないでしょうね」と言われました。もちろん忘れてないですよ・・・・「近いうちに下見に行ってきますので、その後に連絡します」とのことでした。
↑4月28日、玉取山から1時間ほど西に歩いた稜線で眺めた素晴らしいアケボノツツジです。
さて、Sさんは約束通り4月半ばに下見に行ってくださったそうで、連絡を頂きました。
電話でルートを説明していただいても、私の方に土地勘が全然ないので、ピンときませんでしたが、「①桑ノ川林道という林道沿いにある登山口から兵庫山と大登岐山を周回する、②玉取山から大登岐山まで縦走する」のどちらがいいですか?と訊かれました。Aさんに相談すると「そりゃ、縦走がいいですよね」とのこと、私も勿論、縦走がいいですが、問題は私とRさんはそんなに速く歩けないので、縦走にどのぐらいの時間がかかるのか?ということです。Sさんの足で7時間かかるとして、私たちはプラス2時間つまり9時間とか10時間見ておけば歩けるかなぁと考えました。今は日の長い時期ですから、5時過ぎの下山でもまだ明るいはずです。
山行の決行日としてはアケボノツツジが咲いている時期と考えれば4月末までが良さそうです。Sさんのご都合は4月28日以降がOK,Rさんの都合も4月27日以降の土日。Aさんは土日がOKです。そう考えると4月28日しかありません。
4月26日に東京から帰る新幹線の中だというSさんとラインで打ち合わせします。翌27日に電話でAさん、Sさん、、Rさんと連絡を取りつつ、集合場所、集合時間等を決めました。縦走なので、下山口の桑ノ川林道に車を一台デポする必要もあります。高知のAさんと三豊のSさんが早朝6時に桑ノ川林道入り口で集合し、デポして下さることになりました。Rさんと私は7時半に白髪トンネルの愛媛側出口に行き、Aさん、Sさんと落ち合う手はずです。Sさんの知人のKさんが急遽参加されることになり、当日は5人で歩くこととなりました。
当日の4月28日はRさんと私は丸亀に5時45分に集合し、私の車で白髪トンネルを目指しました。
もうすぐ白髪トンネルに着くという少し前から、一台の軽四が前を走っていたのが、その日同行されるKさんの車でした。白髪トンネルに着くと、すでにAさんとSさんが待ってくれていました。なんと、7時にはもうデポを済ませて白髪トンネルに着いていたそうです。2時起きとか3時起きされたそうで、頭の下がる思いです。
↑トンネル駐車場から見えているのは懐かしい大森山ですね。もう3度も登りました。
この日はアケボノを求めて大森山に登る人も多そうです。
私とKさんの車はトンネル近くに駐車し、5名でAさんの車に乗せていただきます。
目指すのは玉取山の登山口である、大カツラへの林道です。
林道分岐は白髪トンネルの愛媛側に5分ほど引き返したところにありますが、分岐から先は未舗装の道です。
↑7時39分、林道の広くなったところに駐車しました。
すると、すぐ後に一台の軽自動車がやってきました。
中からは意外にも単独女性が一人、装備を見ると小さなザックだけなのでトレランの方らしいです。
歩いて登るのも大変なルートをトレランされるとは、すごい女性ですね。
勿論、彼女は私たちより一足早く、走りながら出発されました。
私たちは歩きながら林道を登っていきます。
時間が早いので、空気はまだひんやりしていて、皆さん上衣を着用されてます。
でも、この日は暑くなる予想で、私は半そでになれるようにしていて、アクエリアスも凍らせたのを持参してます。
↑7時55分、登山口到着です。
と言っても赤テープがあるだけで、道標も何もありません。
しょっぱなから植林の中の急登を登ります。
と言っても道があるわけではなく、植林の中を適当に登っていきます。
尾根の木に何かぶら下がってました。最初はボールか何かだと思っていたら、ヤカンでした。
豊受山にはフライパンがぶら下がっているし、この辺りはこういう生活用品が道標代わり?
身軽でタフなKさんは、早速、ヤカンに近づいてスマホで撮影中です。
私とRさんは一眼の望遠で、遠くからずるして撮影します(^^;)
というか、こんな急登を登っていると、とてもそんな余裕がありません。
何しろ地図で見ても等高線の混みあった斜面を約250m直登するのです。
かろうじて、ミツバツツジが一輪咲いていて、気持ちが和みました。
RさんもSさんも最後は4輪駆動で這い上がります。
アキレス腱がしょっぱなから伸びて、痛いったらありません。
上の方までくると、いつの間にか自然林に変わっていました。
私もしんどいのに、目の前にブナの芽生えが出てきたので、思わず撮影しました。
Rさんの少し上はもう平坦になっていて、どうやらあそこが玉取山山頂かな?もうちょっと・・・・
8時42分、山頂らしきところに飛び出しました。
紫のツツジが綺麗に咲いていて、ほっとしました。
皆さんを待たせてしまったけど、仕方ない、私が足を引っ張ることはSさんもわかっていただいてるはずです。
案の定、ここが玉取山山頂でした。
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