花は少なくても楽しかった白山、その2、歩き始めから秋の花がいっぱい
別当出合から白山に登る人のたぶん9割いやそれ以上の人が砂防新道というのを登ります。
時間がかからずに室堂まで登れるし、何より途中の休憩場所に水道みたいに栓をひねると出る水場があって、水を持ち上げる必要がありません。でも、私は2年前に案内して下さった愛知の花友さんお勧めの観光新道が花は多いし展望もいいので気に入ったのです。
観光新道の弱点は水場がないということです。なので、この日も3リットル(たぶんそれ以上の)水をザックに入れています。着替えなどは少なめにしましたが、それでも10キロ近い重さになってるでしょう。
↑5時23分、観光新道と書かれた道標から登り始めます。この道は途中で白山禅定道と合流します。
観光新道に足を踏み入れた途端、薄暗い中、クサボタンが咲いてました。
これは2年前の7月にもこの場所で咲いていたのを強烈に覚えています。2年前は咲き始めの姿を、そして今日は終盤の姿を見ているわけです。
前日に雨が降ったのか、登山道を水が流れています。そういえば、別当出合までの車道も濡れていました。あとで前日に登った方とお話して聞いたのですが、私が登った前の日(つまり27日の日曜日)は午後から雨だったそうです。
尾根筋に出たら水が流れるなんてことがないと思います。この日はスパッツを持ってくるのを忘れていました。最近、スパッツはあまりザックに入れてないですねぇ。草木が濡れているし、途中からササが出てくるはずだし、ズボンが濡れるかなと思いましたが、天気がよさそうだからすぐに乾くかな・・・・・
花の方は登り始めからアキギリやハクサンカメバヒキオコシも道沿いにたくさん咲いているのですが、何しろ暗くて撮影できません。明るくなるまで我慢ですね。
薄暗いのでブレブレですが、立派なブナが生えています。
白山は緯度が高いので、標高が1300ぐらいになるともうブナは見かけないように思いました。代わりにダケカンバになります・
まだ早朝なので、良く見えませんが、奥の白いのはダケカンバ?シラカバ?
少し明るくなってきて、ミズキの果実が撮影できました。
ミズキの果実は黒っぽいですね。
キツリフネも最初から咲いていましたが、少し登ったらようやく撮影できる明るさになりました。
これ、四国の山では6月にすでに見ています。
↑この日のログの前半です。
まずは禅定道との合流点を目指して登りますが、そこまでに急登があります。
↑鬱蒼とした樹林を抜けて、トラバース気味に歩いていくようになると、上にヤマブドウがありました。
たくさん花が咲いて豊作ですね。
ここもまだ水が流れています。
登り始めた時は誰もいなかったのですが、この辺りで、男性二人に追い抜かれました。
やれやれ・・・・誰も登ってなかったら、クマが怖いなぁなんて心配してたのです。
男性二人はザックが小さいのでたぶん日帰りの方でしょうね。
これも最初からあちこちで咲いていたハクサンカメバヒキオコシです。
ハクサンの名がついたカメバヒキオコシがあるようで、葉の形で見分けるようです。
これはたくさんありました。
カメバヒキオコシの仲間は四国には自生しないので、私にとっては珍しい植物です。
5時57分、少し広くなった平坦地に出てきました。
↑何という名前の場所かわかりませんが、道標が立っています。別当出合から1km地点のようです。
2年前もここで休憩を取りましたので、今回もここで水分補給をします。
まだ歩き始めてから1時間も経ってませんが、熱中症にならないよう、早めに水分を摂取します。
この日も凍らせたアクエリアスをかなり飲みました。
この辺りで後から単独の若い女性の方が来られたので先に行ってもらいましたが、その前に少しお話をしました。
ザックが小さいので「日帰りですか?」とお尋ねすると、やっぱりそうでした。こちらが四国から来ていることを話すと驚かれていましたが、白山を日帰りで登ることの方が私には驚きです。しかもきつい観光新道を登っての日帰りとは女性もタフになりましたね。
↑10分ほど休憩して再び歩き始めると目の前にメイゲツソウ。
ほんとの名前はアカバナイタドリですね。なかなか綺麗です。
次に見たのはツルリンドウです。
白山にはツルリンドウは少ないようで、これとこの後に見た1株だけでした。
6時10分ごろ、東側に別山が見えてきました。
この時点で、この場所はまだお日様が出ていません。
歩いていたら、道の山側の方にズダヤクシュの花が咲いていました。
剣山で花を見たのはもう1か月ほど前のことなのに、白山ではまだ咲いているんですね。
この後も、何度かズダヤクシュの花が終わったのや咲いているのを見かけました。
標高1400m近いところでツルニンジンが咲いていました。
今季はまだ四国の山では花の咲いたツルニンジンを見てなかったので、ひとりで大喜びします。
このコースはツルニンジンが多く、標高1400~1500辺りで10回ほども見かけました。帰りの砂防新道では一度も見なかったのですが・・・
歩いてきた道を振り返るとこんな道です。
トラバース気味に歩いていきますが、谷側にはササもあり、2年前の7月にはニッコウキスゲも咲いていたと思います。
いろいろな緑が見られるって楽しいですね。
↑オオカメノキが出てきました。
これは四国だとまずまずの高山に行かないと咲きません。
赤い実をつけています。
やった~、ようやく撮影できそうなアキギリの花が出てきました。
何しろ登り始めからたくさん咲いてたのですが、暗くて、これまで撮影できなかったのです。
シコクではキバナアキギリしか見たことがなく、アキギリは日本海側に自生するとは知っていましたが、ほんとだったんですね。
茶花として良く売られているので、うちの庭にもありますが、今年は暑くて咲けなさそうです。
ここのツルニンジンは蕾がいっぱいでした。
ほぼ途切れずに花が出てくるので、撮影時間もかなりかかっていると思います。
先ほどから、このくしゃくしゃとした小さな蕾はどこかで見たようなと思っていたのですが・・・・
↑これを見てようやくわかりました。
クロバナヒキオコシですね。
これは四国にはないけど、中国地方ではいつも見ています。
ミヤマがつかないほうのアキノキリンソウのようです。
大きな葉はハウチワカエデかな。
これも四国には自生しなかったと思いました。
ウコギ科の独特の花をさかせているのでコシアブラ?と思ったら、合っていたようです。
6時半ごろになると、下の方に飯場らしいのが見えてきました。
白山の工事はまだやっているんですね。
アザミが出てきました。
2年前に、それまで見たこともないようなアザミを見ていましたが、どうやらそれと同じで、これがハクサンアザミのようです。
その頃、なんだか登りが急になってきたなぁと思っていたら、喜市郎坂に差し掛かったようです。
これが有名な急登です。
こんにちは。高尾山系でもやっとツルリンドウが咲き始めました。花も果実も楽しめますね。大きな葉はハリギリにも見えましたが、茎にトゲは無さそうですね。先日、山道で頭に果序が落ちてきて何かと思ったらハリギリでした。
投稿: 多摩NTの住人 | 2023年9月 4日 (月) 09:59
多摩NTの住人様、こんばんは。
ツルリンドウやツルニンジンの花は秋には何度か見ておきたいですね。
私はツルリンドウはすでに別の山で見ていましたが、白山では2度見かけました。
昨日歩いた広島の山にはツルリンドウが多くて、20℃ぐらいも見たので、白山には
比較的ツルリンドウが少ないようです。
里山でもよく見かけるのですが、今年は里山のツルリンドウはまだ見ていません。
ハリギリの木はこちらでもよく見ますので、見かけたらすぐにわかると思います。
ウコギ科の花はどれもこんな花なんですね。
ハリギリの花は夏の初めに咲くと思っていたのですが・・・
投稿: keitann | 2023年9月 4日 (月) 21:47